20060806

kurkkuで見た月

先日の新刊の入稿の帰り道、思いついて新しくオープンした本屋さんに立ち寄ってみました。
本屋さんといっても、デザインやグリーンショップ、カフェ、レストランがひとつになったコンセプトショップ。エコロジーやリサイクル、心地よい暮らしなどがテーマになっているところです。葉っぱの坑夫の本も何冊か置いてもらっています。

入稿をした原宿のオフィスから、地図で見るとそうは遠くなさそうだったので、歩いて行ってみました。裏道をなるべく最短距離で歩いて、10〜15分くらいでした。お店は想像していたとおり、ゆったりと静かで、心地いい空間でした。オキーフの本がなにげなく広げられていたり、シカ星が椅子の上に乗っていたり、ブックシェルフの中もぎっしりではなく行間のある感じです。somewhereと題された小さな書斎のような部屋が奥にあったりして。Rabbit and Turtleはここにいました。

レストランを覗き、デザイン、グリーンとまわってカフェに入ると、もう7時をまわっていたので店内は照明を落としてディナーの顔つきでした。食事をする予定もなく、お茶もどうかと入り口に立って店内を見ていたら、お店の人が屋上、行ってみます?と声をかけてくれ。え、屋上あるんですか? はい、屋上庭園になっています。ええ、ぜひ。

トントンと急な木の階段をだいぶのぼっていくと、ありました。緑に囲まれた小さな庭園が。うそのような不思議な感じでありました。
あたりはもう暗く、近隣のビルの窓々に明かりが灯っています。東京の夏の夜、大きな街の中の小さな風景。
ベンチにひとりすわって、空を見上げると、黄色い半月が明るく空にありました。

クルックのショップについて、紹介を書きました。こちらです。

それと、「Little mark / ぼくのほっぺ」の本の写真家アリさんの紹介ページをつくりました。アリさんはこんな人です。

20060805

入稿しました

「Little Mark/ぼくのほっぺ」の入稿を昨日しました。今回は作業上の都合で、ほぼ完全データ入稿になりました。シカ星のときは完全データ入稿でしたが、今回はビジュアルが写真ということもあり(データがドローイングより重い)、また元々普通のページものの本と違い、ページごとのデザインではない長大なページの表裏のデータという特殊事情もあって、画像とテキストを別データで入稿することになりました。

アリさんのアートワークした表面の写真と裏面のモノクロームの角版写真は、アリさんから送られてきたままのInDesignによるデータ及び写真素材として入稿。テキストはイラストレーターでデザインしてアウトラインをかけたものを用意し、元になるIndesignのデータと合体させるという方法です。それにより多少、作業の工程が増え印刷経費も上がりますが、合理的に作業できるので良い方法だったと思います。(細かく書くと、作業環境の違い、アーティストとデザイナーのInDesignおよびMacOSのヴァージョンの違いなどもあって、アーティストのデータをそのまま扱うことが難しかったという事情がありました)

この後の進行予定としては、来週末に出力によるデータの確認、校正をして印刷所に戻し、その後印刷。それを折りの業者さんに納品して、1部ずつ手折りで本を仕上げていきます。前回の「シカ星」のときは、この折りの大変さ(長い辺を二つ折りしてから、B6サイズにじゃばらに折っていくという)のために、だいぶ試行錯誤し、時間も予想外にかかってしまいました。

今回は前回のことを糧に、スムーズに折り作業が進むよう、腕のいい職人さんたちの確保もしっかりして(前回やっていただいた博美堂さんがそこはしっかり組んでいるので安心していますが)、順調にいくよう、、、そのように願っています。そうして問題なく進めば、8月末に納品の運びとなるのではと今の段階で思っています。

写真は、昨日、デザインの宮川さんと検討したほぼ最終のパッケージ案です。「シカ星」と同じプラスティックケースと、クラフトカラーのボール紙ケースの2種類で出すことを考えています。

20060802

新しい作品は、写真絵本とオーディオワーク

この夏出版予定の本のこと、以前に書きました。「The little mark on my cheek/ぼくのほっぺのちいさなあざ」という写真絵本です。
入稿準備がほぼ整い、まもなく印刷屋さん、製本の業者さんの手へと作業が移り、形になる日も近づいてきました。今月はお盆休みがはさまるので、まだ正確な発売日が見えませんが、8月末から9月初旬にかけての出版を予定しています。なんとか「夏」の間に出せるかな、と。

今回の本は、アメリカ在住の写真家アリ・マルコポロスさんに参加していただきました。すばらしい写真と写真家自身の手でアレンジされたハッピーなアートワークが本の中でいっしょに繰り広げられる、ちょっと今までにない写真絵本に仕上がりそうです。本の形態はミヤギユカリさんの絵による前回の「シカ星」と同じ、アコーディオンスタイル。小さなストーリーからはじまる長い長い1枚紙の本に、アリさんはどんなイメージを託し、ふくらませていったのでしょう。

このリトルマーク・プロジェクトでは、紙の本といっしょにウェブ作品もつくっています。
こちらもただいま制作中で、テキストを中心にしたオーディオ作品と、アリさんの写真によるフォトムービーを予定しています。トクマルシューゴさんのサウンド、アーロン・バーグマンのリーディングなどゲスト・アーティストも加わって、楽しい作品になりそうです。

作品についての紹介ページをこちらにつくりました。ときどき情報を追加しています。
「The little mark on my cheek/ぼくのほっぺのちいさなあざ」紹介






*本の一部分の画像です                                                    



*本を入れるケースは、透明プラスチックケース、ボール紙ケースの両方で試作、テストしています。